初代徳二は石川県の貧しい農家に生まれ小学校にも満足にいけず幼い頃から奉公に出されました。20才に東京へ上京。様々な職を経た後、当時横浜最大の蒲鉾メーカー「横浜かまぼこ」の社長が石川県出身という御縁で社長の運転手の職に就きました。10年が過ぎた頃大きな決断をします。製造の経験がないにも関わらず、運転手を辞め「蒲鉾屋」として独立する事に決めたのです。創業した頃は商品を仕入れて販売していましたが、見よう見まねから始め、早朝から夜中まで働き、55才の時ようやく念願のさつま揚げ製造販売を実現する事ができました。

そんな初代を象徴するエピソードがあります。90才になった頃、脳梗塞を患い店で倒れたのです。皆んなが駆け寄っていた時初代だけがお客様に気づき「いらっしゃいませ」と声をかけたのでした。